年のはじめにいただく”花びら餅”
運よく、和菓子職人さんの作りたてに
出逢うことができました。
実は、人生で初の”花びら餅”。
いつかはいただきたいな、と思いつつ
「ゴボウが君臨している和菓子って。」と、
少しばかり二の足を踏んでいたのですけれど
滝本さんの和菓子ならば、とデビューすることに。
包から取り出すと、
ふわりと根菜の大地の香り。
やわらかな白いお餅から
かわいらしく透けて見える桃色。
桃色の正体をちらりと覗いてみると、
目の覚めるほど鮮やかな
深紅色の花びらが潜んでいました。
なんだか艶っぽさもおぼえるひと品。
歯ごたえの残る優しい甘さのゴボウと、
絶妙な塩梅の味噌餡。
あっという間に食べすすめてしまいました。
平安時代、新年にいただく縁起物で、
押し鮎からゴボウに変わったのだとか。
そして味噌餡は、汁のないお雑煮を
見立てたものだとか。
新しい年を健やかにお迎えできる幸せを
噛みしめながら、
ちょっと熟した香ばしい煎茶といただきます。
ほっこりお茶時間のすゝめ
旅する茶屋 casa rana